Microsoft® SQL Server™ 2000 Enterprise Edition と Microsoft Excel 2000 で 営業向け情報提供システムを再構築 ビジネス インテリジェンスによって情報活用のスピードを飛躍的に高める 「味の素」や「ハイミー」を始めとする食品事業、...
Microsoft® SQL Server™ 2000 Enterprise Edition と Microsoft Excel 2000 で
営業向け情報提供システムを再構築
ビジネス インテリジェンスによって情報活用のスピードを飛躍的に高める
「味の素」や「ハイミー」を始めとする食品事業、アミノ酸を核としたファインケミカル事業、さらに医薬品事業を通じて、世界中に安全で高品質な商品を提供し続けている味の素株式会社 (以下、味の素)。ここでは約 1,000 名の営業担当者が利用する情報提供システムを、SQL Server 2000 Enterprise Edition と Excel 2000 の組み合わせによって再構築しています。もともとはメインフレーム上で動いていた情報系システムをメインフレームから分離。さらに紙帳票を Excel シートに変えることで、データ活用のスピードを飛躍的に高めているのです。新システムの効果はユーザーからも高く評価されており、営業以外の部門での活用やグループ企業への展開も進みつつあります。
<導入の背景とねらい>
営業情報管理の見直しの一環として
営業向け情報提供システムを再構築
デフレ経済が進み、利益の確保が難しい現在の経済環境において、ビジネスの戦略化がきわめて重要な課題になっています。業務活動のあらゆる側面を革新し、より精度の高い活動を行わなければ、企業として生き残ることすら難しい状況になりつつあるのです。このような状況に対応するため、営業系業務の抜本的な革新を進めているのが味の素です。2000 年 4 月から「SPEED」と呼ばれるプロジェクトをスタート。営業情報管理のあり方を根本的に見直す取り組みの一環として、営業向け情報提供システムの再構築を進めてきました。味の素ではこれまでにもメインフレームをベースにした営業向けの情報系システムを利用してきましたが、それを SQL Server 2000 Enterprise Edition と Excel 2000 を組み合わせたシステムへと移行したのです。
「今回の営業向け情報系システム移行にはいくつかの目的がありますが、それらは大きく 2 種類に分けることができます」と言うのは、味の素のシステム構築を担当している味の素システムテクノ株式会社 (以下、味の素システムテクノ) アプリケーション本部 アプリケーションセンター第1部 販売グループ 西村辰也氏。1 つは業務的な目的、もう 1 つはシステム的な目的だと説明します。
業務的な目的として挙げられたのは、営業業務の標準化・効率化を目指す一環として、共通の管理視点にて活動強化を行えるよう営業活動に必要な情報の整理と的確なタイミングにて情報提供される事が求められていた。また、内勤業務の労傾削減のためにデータの収集・入力・分析・資料作成にかかる工数を減らす事も要求されていた。
一方システム的な目的としては、メインフレームの負荷軽減が重要だったと言います。営業向けの情報系システムは市場環境や営業現場の戦略の変化に伴い、次々と機能変更の要求をされる傾向があります。しかし、基幹システムと同一のメインフレーム上で動く場合、影響を最小限に抑えるためにサブシステムの追加にて対応するため、システムの数も多くなり、負荷も大きくなっていったのです。またサブシステムが増えればデータが散在しやすくなり、メンテナンスが困難になるうえ、ユーザーにとっても「どのデータを利用すればいいのか」がわかりにくくなります。散在したデータを統合し、ユーザーにとって使いやすい環境を提供し、且つ変化に対応出来るシステムにすることも重要な課題だったのです。また、以前はメインフレームから約 140 種類の帳票が出力されていたが、情報提供形態の見直しにより、これをなくしたい要求もあった。
これらの課題を解決するために味の素では、営業向け情報系システムをメインフレームから切り離すことに決定。SQL Server 2000 Enterprise Edition と Excel 2000を 組み合わせた、新しい営業情報系システム「SPEED」の構築に着手しました。2000 年 10 月には最初の本番稼働を開始し、その後も提供するデータの種類を順次増やし続けています。
<導入システムの紹介>
SQL Server 2000 Enterprise Edition と Excel 2000 を組み合わせ
使い易いデータマートを低コストで構築
現在の営業向け情報提供システム (SPEED) の構成は、メインフレーム上の基幹系システムに蓄積されたデータをいったん全社で共用するセントラル データウェアハウスに転送し、ここからさらにデータマートを構築し、SQL Server 2000 Enterprise Edition の DTS (データ変換サービス) によって、SQL Server 2000 Enterprise Edition の Analysis Services 機能で提供されるデータキューブに格納されるようになっています。
ユーザーはこのデータキューブに Excel からアクセスし、Excel シート上でデータを分析します。データ分析用の Excel シートは 20 種類ほどの雛形が用意されており、イントラネット経由で提供されています。雛形としては Excel 2000 のマクロと SQL Server 2000 Enterprise Edition の Analysis Services 機能 (MDX) を組み合わせた定型フォームの他、ピボットテーブルベースのシートも用意。このため各種情報の多面的な分析やドリルアップ/ドリルダウンも可能です。
それではなぜ新しいデータマートに、SQL Server 2000 Enterprise Edition と Excel 2000 の組み合わせを選択したのでしょうか。西村氏は「一番大きなポイントはコスト」だと説明します。味の素では以前から Excel を利用していたため、ユーザーインターフェイスに Excel を利用すればクライアントに追加投資が必要なくなります。また SQL Server 2000 Enterprise Edition も導入コストや開発コスト、保守コストが低く抑えられると言います。ユーザーにとっての利便性向上とコスト削減という 2 つの条件を、この組み合わせなら簡単に実現できると判断されたのです。
SQL Server 2000 Enterprise Edition がデータベースとして “普通に使える” ことも重要でした。「OLAP 製品の中には独特の操作や特殊なインフラが必要なものもありますが、特殊な要求はできるだけない方がいい」と西村氏。SQL Server 2000 Enterprise Edition ならこのような特殊性がなく、全社展開も容易だと言います。また DTS が標準装備されているため、セントラルウェアハウスからのデータキューブを簡単に作成できる点も高く評価されています。
さらにパフォーマンスの高さも見逃せないポイントです。味の素では 2 年間の売り上げ実績データだけで数千万件という膨大なデータがあり、マスターの変更がある度にそれらの洗い替えを行っています。そのため膨大なデータを短時間で処理できることも必須条件だったのです。SQL Server 2000 Enterprise Edition ならパラレル処理の活用でこの要求にも容易に対応できます。今回のシステムではデータキューブを月ごとにパーティション化しており、6 か月分 (約 1,800 万件) のデータが毎日ローディングされていますが、これを 8CPU の IA サーバーによって 6 多重で実行することで、わずか 10 分前後で完了するようになっています。
<導入の結果と効果>
飛躍的に高まったデータ活用スピード
データを見る視点の標準化も可能に
この新システムの構築プロジェクトがスタートしたのは、SPEED プロジェクトの発足と同時期の 2000 年 4 月。まずは全社的な営業情報管理の見直しを行いながら、システムの方向性が検討されていきました。その後システム設計、システム構築が行われ、前述のように 2000 年 10 月には最初の本番稼働を迎えました。方向性の検討が約 2 か月間、システム設計が約 3 か月間、そしてシステム構築はわずか 1 か月しか費やされていません。業務の見直しを伴うシステム構築プロジェクトとしては、かなりの短期開発だと言えるでしょう。設計、開発、運用は味の素システムテクノが担当。さらにマイクロソフトのコンサルタント (MCS) が技術面のサポートを行うという体制で、プロジェクトが進められました。
システムは、業務単位に合わせ 2000 年 10 月、2001 年 4 月、2001 年 10 月・・・、と順次カットオーバーし、旧システムとの切り替えをスムーズに実施しました。また、システム利用者が増える事により幾つかの機能追加改善と合わせ、適用範囲の拡大が現在も行われております。
このシステムによる効果で最も大きいものは、自分の欲しい情報を欲しいタイミングで取得出来るようになったことだと言えるでしょう。また提供されたデータの加工も、Excel 上で簡単に行えるようになりました。メインフレームを使っていたころは紙帳票から Excel に転記するという作業が行われていましたが、今ではその必要もありません。このためデータ活用スピードが向上するだけではなく、データ再入力に伴うミスも皆無になっています。ユーザーからも「自分の欲しいときに欲しい情報が得られる」「情報活用の効率が高まった」「Excelのグラフでビジュアルに実績を管理できる」など、数々の効果が上がっているという評価を得ています。
また、Excel はもともとユーザーに提供され普及していたため、大半の人が活用出来るので、カットオーバーに伴い特別に操作教育を実施する必要がありませんでした (データ内容の説明は不要)。ペーパーレスによって資料保管のための手間やスペースも不要になりました。帳票出力、配布に必要な負担もなくなっています。もちろんメインフレームの負荷が軽減されていることは言うまでもありません。
さらに注目すべきは、データマート設計時に提供すべきデータの整理が行われたため、使うべきデータが明確になったことです。これによってすべての営業担当者が “同一の視点でデータを見る” ことが可能になり、業務の標準化にも大きな貢献を果たしています。
<今後の展望>
営業以外の部門やグループ企業にも展開
今後の課題はポータル連携とモバイル対応
SQL Server 2000 Enterprise Edition と Excel 2000 を組み合わせたデータマート基盤は、ユーザーから高い評価を受けています。そのため情報活用ツールとして国内営業以外の分野でも活用されるようになっています。また味の素本体だけではなく、グループ企業への展開も始まっています。「SQL Server 2000 Enterprise Edition と Excel 2000 の組み合わせは非常に高い投資効果を発揮します」と西村氏。これからの味の素グループの情報活用基盤を SQL Server 2000 Enterprise Edition ベースで展開していくべきだと考えており、そのための提案も積極的に行っていると言います。
今後の課題としては、ポータルとの連携とモバイル対応が挙げられています。味の素では 2002 年春に営業向けポータルが立ち上がっており、データマートをこれと連携させることで、モバイルアクセスも同時に実現していく計画になっています。データ活用のフィールドを拡大することで、さらなる “SPEED” の実現が目指されているのです。
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